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健康運動指導士研修会に参加しました
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健康運動指導士研修会に参加しました|エビデンスに基づく“動けるカラダづくり”へ
先日、健康運動指導士の研修会に参加してきました。
今回のテーマは 「健康増進・機能向上・パフォーマンス向上のためのエビデンスに基づいたトレーニング・ストレッチ」。
最新の研究に基づいたアプローチを、多角的かつ非常に実践的に学ぶ、有意義な時間となりました。
エビデンスレベルの高い研究から学ぶ身体づくり
講義では メタアナリシス や システマティックレビュー のように“エビデンスレベルの高い研究”が多く引用されており、日々の運動介入やコンディショニングの効果を、より科学的に検証したデータが多く示され、
「なぜこのトレーニングが必要なのか」「どこまで効果が期待できるのか」が明確に整理されていました。
中でも特に印象に残ったのは以下の3点です。
① 筋肥大を目的としたトレーニングと動脈硬化の関係
筋肉を大きくする、高負荷・高強度のレジスタンストレーニングは
短期的には動脈硬化度(血管の硬さ)を増加させる という報告。
もちろんこれは「筋トレが悪い」という話ではなく、
・高負荷を扱うと血管壁に強いストレスがかかる
・呼吸や血圧管理が不十分な場合はリスクが上がる
といった“身体的反応を正しく理解したうえで行う必要がある”ということ。
つまり筋肥大目的であっても
呼吸・セット間の休息・低負荷での運動の併用 が重要であり、
健康増進を目的に来院されている方には、
その方の体力・血圧・既往歴に合わせたプログラミングが欠かせません。
② 神経系改善には「高速レジスタンストレーニング」が不可欠
今回の研修で非常に印象に残ったのは、
神経系の改善には“高速のレジスタンストレーニング”が必要
という点です。
筋力=重さという従来のイメージだけでは不十分で、
軽〜中負荷で“速さの刺激”を入れることが、転倒予防・スポーツパフォーマンス・日常動作に大きく貢献する
ということが明確に示されていました。
当院の
・ENCOMPASS(マシンピラティス)
・ファンクショナルトレーニング
・神経系に配慮した整体
といったアプローチと非常に相性が良く、すぐ実践に生かせる内容でした。
③ 加齢に伴う筋力低下 ― 実は“体幹屈筋”(大腰筋など)のほうが落ちやすい
もう一つ興味深かった学びとして、
加齢による筋力低下の誤解 があります。
一昔前までは
「抗重力筋(下肢伸展筋群)が年齢とともに顕著に低下する」
と広く考えられていました。
しかし最新の知見では、
大腰筋(体幹屈筋)の筋力低下は、伸展筋の約2倍のスピードで進行する
というデータが報告されています。
つまり、
✔ 歩く
✔ 片脚でバランスを取る
✔ 姿勢を保持する
これらの動作において、大腰筋の弱化が加齢によるパフォーマンス低下・日常での足腰の痛み・転倒リスクにつながる可能性が高い
ということです。
今後の施術・指導へしっかり還元していきます
今回の研修で得た知識はすべて、
すでに来院されている皆さまへのサポートに直結します。
✔ 痛みを改善しながら、再発しにくい身体づくり
✔ 個々の体力・血圧・既往に合わせた安全な負荷設定
✔ 神経系の機能を高めるための“速さ”を取り入れた運動
✔ 加齢で落ちやすい大腰筋の強化を含めた機能的トレーニング
「整える × 動かす」の両軸で、
より専門的で効果的なアプローチを今後も提供していきます。