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産後骨盤矯正だけじゃよくならない理由

産後の体に起こる本当の変化

産後骨盤矯正だけじゃよくならない理由

〜不調を繰り返さないための本当のケア〜

「産後は骨盤が歪むから、矯正が必要」——そんな言葉をよく耳にします。確かに産後は骨盤周囲にトラブルが起こりやすく、矯正による「その場の変化」を実感する方も多いでしょう。
しかし実際には、骨盤矯正だけでは根本的な改善にはつながらないことが研究や臨床現場から明らかになっています。

産後の体に起こる本当の変化

出産に向けて分泌されるホルモン「リラキシン」には、関節や靭帯をゆるめる作用があります。これにより赤ちゃんが産道を通れる準備が整いますが、同時に骨盤・腰回りの安定性は大きく損なわれます。
さらに、妊娠中から出産にかけて骨盤底筋群や腹横筋といったインナーマッスルは大きく伸ばされ、筋力低下が起こることがエビデンスで確認されています(Bo K. et al, Br J Sports Med, 2013)。

つまり産後女性の体は、

  • 骨格を支える靭帯は緩み

  • それを補うべき筋肉は弱っている

という「二重の不安定性」を抱えている状態なのです。

なぜ「矯正だけ」では不十分なのか

骨盤矯正によって関節の位置を整えたり可動域を改善したりすること自体は、即時的な効果として有効です。しかし、靭帯のゆるみを支える“筋肉の力”がなければ、その効果は一時的に終わってしまうのです。
例えるなら、柱がグラグラの家に家具を並べ替えても、時間が経てばまた傾いてしまうようなもの。

回復のカギは「骨盤底筋と腹横筋」

国際的にも、産後ケアにおける骨盤底筋トレーニングは尿漏れ改善や腰痛予防に有効とされています(Cochrane Review, 2018)。また、腹横筋や多裂筋といった体幹深部の筋肉を同時に鍛えることで、骨盤の安定性が増し、姿勢改善や体型回復にもつながることが報告されています。
つまり、骨盤底筋と腹横筋を中心に「内側から締めて支える力」を取り戻すことこそが、産後の本質的なケアなのです。

当院のアプローチ

当院では「矯正して終わり」ではなく、

  1. 整体やストレッチで緊張を和らげ動きを出す

  2. ENCOMPASS(ピラティスマシン)で骨盤底筋や腹横筋を活性化する運動を行う
    という2段階で施術を行います。

これにより、産後の腰痛・尿漏れ・姿勢崩れといったトラブルを根本から解消し、“元に戻らない体”を実現します。

まとめ

産後の体は「靭帯の緩み」と「筋力低下」という二重の要因を抱えています。
そのため、骨盤矯正だけでは改善が持続せず、不調が繰り返されてしまうのです。

緩める+鍛えるの両輪こそが、産後ケアに必要な正しいアプローチ。
骨盤底筋や腹横筋をしっかりと回復させることで、産後ママは「動ける・戻らない体」を取り戻すことができます。

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