SYMPTOM

加齢による不調

 

加齢は、運動器や体力、日常生活の質(QOL)に大きな影響を及ぼします。

特に筋力・持久力・柔軟性・バランス能力の低下は、加齢によって顕著に現れ、日常生活動作や介護の必要性にも関係してきます。

 

1. 筋力の低下とサルコペニア

加齢による筋力低下は「サルコペニア」と呼ばれ、加齢性の筋肉量減少と筋力低下を特徴とします。

30歳を過ぎた頃から筋肉量は少しずつ減少し、60歳以降では加速度的にその減少が進むとされています(Lexell et al., 1988)。

特に加齢が進むと下半身の筋力低下が顕著であり、これは立ち上がり動作や歩行、階段昇降といった日常生活動作に直接影響します。

2. 加齢とともに起こりやすい運動器疾患

加齢により、次のような運動器疾患が発生・進行しやすくなります。

  • 変形性膝関節症(OA)関節軟骨の摩耗や関節変形により痛みと可動域制限を引き起こします。特に女性に多く、肥満や筋力低下がリスク因子です。
  • 骨粗鬆症:骨密度の減少により骨折リスクが高まり、背骨の圧迫骨折や大腿骨近位部骨折は寝たきりの原因になります。
  • 脊柱管狭窄症:腰椎の変性によって神経が圧迫され、歩行時のしびれや間欠性跛行が起こります。
  • 肩関節周囲炎(五十肩):筋や関節包などの軟部組織の硬化によって痛みと可動域制限を招きます。

3. 日常生活への影響

加齢によって生じる体力の低下や運動器疾患は、以下のような日常生活の不便につながります。

  • 立ち上がりや階段昇降が困難になる
  • 転倒しやすくなる(バランス能力の低下)
  • 買い物や掃除、洗濯といったIADL(手段的日常生活動作)への影響
  • 外出や社会活動の減少により、フレイル(虚弱)状態に進行

特に転倒は、高齢者の要介護化の引き金になりやすく、厚生労働省のデータによれば、介護が必要となった原因の約12%が転倒・骨折によるものとされています。

 

4. 健康寿命と予防

「健康寿命」とは、健康で自立した生活を送れる期間のことを指し、日本人の平均寿命と健康寿命の間には約10年の差があります。

この差を縮めることが、介護予防の最大の目標です。

介護予防の観点では、以下のような取り組みが推奨されています。

  • 筋力トレーニング(特に下肢)
  • 有酸素運動(ウォーキングなど)
  • ストレッチやバランストレーニング
  • 社会的なつながりの維持(閉じこもり予防)

運動により筋肉量や筋力、バランス能力が改善されることは数多くの研究で示されており、継続的な身体活動はフレイル予防や転倒リスクの軽減にも寄与します。

 

5.当院でのアプローチ

加齢による体力や運動機能の低下は避けられない変化ではありますが、その進行を遅らせたり、回復させたりすることは可能です。適切な運動習慣や生活習慣の改善によって、日常生活の質を維持し、健康寿命を延ばすことができます。

 

当院ではお聞きしたカラダの情報を元に、現在の姿勢や動き、筋力や柔軟性、カラダの使い方などを検査させていただき、加齢における日常生活での「うごきづらさ」の原因となる部分を調べていきます。

そして、整体・ストレッチ・トレーニング・骨盤底筋群や腹横筋などのコアトレーニング・呼吸のしかたなど、検査の結果からアナタに今1番必要な施術をオーダーメイドで提供させていただきます。

「歳だから仕方ない」と諦めるのではなく、「動ける身体」を維持するための予防とケアが、これからの時代にはより一層重要となるでしょう。

ぜひとも、加齢に負けないカラダづくりを一緒に作り上げていきましょう。

TREATMENT

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